アルネ・ヤコブセンが手掛けたデンマーク国立銀行(Denmark National Bank)は、コペンハーゲンの中心にそびえ立つモダニズム建築の代表作です。彼の建築哲学と美意識が凝縮されたこの建物は、その外観から内部まで一貫して彼のデザインによって構築されています。
建築の特徴
この建物は、特徴的な石とガラスの連続した外観を持ち、モダニズムとブルータリズムの要素が見事に融合しています。内部は、20メートルの高さを誇る吹き抜けのロビーや円形の中庭、そして巨大な金庫室など、壮大で荘厳な空間が広がっています。
さらに、ヤコブセンは建物の設計だけでなく、家具や照明、ドアノブ、時計などの細部にまで自ら手を加え、独自のデザインを施しました。内部は一般には非公開ですが、特別なイベントや見学ツアーを通じて限定的に見学することができます。アルネ・ヤコブセンのデザインした家具や照明が展示され、銀行の機能を垣間見ることができるだけでなく、そのセンスに触れることができます。
圧巻のエントランスホールは視る価値ありです。
入口の風除室は下りのスロープになっており、強制的に視線を下げさせられるのですが、風除室を抜け見上げると5階分の光が差し込む吹き抜け空間に圧倒されます。大空間の正面には吊り構造の美しい階段とその足元にスワンチェア5脚+丸テーブルがポツンとあるだけ……しびれます!
総合的な完成度の高さはインテリアも手掛けるヤコブセンならではではないでしょうか。
アクセス方法
訪れる際のアクセスも便利で、コペンハーゲン中心部に位置しているため、メトロのKongens Nytorv駅やSトレインのNørreport駅から徒歩約15分で到着できます。また、バスや自転車を利用することもでき、建物前の小さな広場からは建物の全体像を楽しむことができます。
窓口には入れませんが、エントランスまでであれば預金口座のない人でも見学させてもらえます。写真NGですが、それでも視に行く価値のある建物だと思います!
まとめ
デンマーク国立銀行周辺には、アルネ・ヤコブセンが手がけた他の建築物も点在しています。例えば、クリスチャンスボー城の北東にあるノヴォ社製薬工場や、ニューハウンにあるSASロイヤルホテルなども見逃せない観光スポットとなっています。アルネ・ヤコブセンのデザインに触れ、モダニズム建築の魅力を堪能するなら、ぜひデンマーク国立銀行を訪れてみてください!
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